レッドビーシュリンプの色柄のタイプ・グレードの分類

レッドビーシュリンプは、さまざまな色や柄を持つ個体が繁殖されていて、またその名前も各ブリーダーや店によってさまざまな名前が付けられています。
同じ色や柄の個体でも店によって呼び方や売られている名前が違うことも多いと思います。
 ここでは当店でブリード・販売しているビーシュリンプの分類を基本に、紹介します。

@太バンド(ふとバンド)
太バンド(ふとバンド)




AVライン
Vライン




Bタイガー
タイガー




C日の丸
日の丸
日の丸












Dモスラ
モスラ












 さて、ここまで柄に重点を置いた区分を紹介しましたが、巷では「S」とか「SSS」とかのネーミングを見ることも多いと思います。
 これはなにか?この「D,C,B,A、AA、AAA,S、SS,SSS,」と言った格付けに使われるアルファベットは日本全国共通したものではありません。
 傾向としては「色の濃さ」「赤い部分と白い部分の境目がどれだけハッキリしているか(キワと呼ばれる)」「体のあらゆる部分(頭の先や尻尾、足)にどれだけ色が着いているか」によって格付けされていることが多いようです。
 例えば、「日の丸の進入禁止でSSクラスの個体」と言えば日の丸の進入禁止の柄をしていて赤色や白色が濃く、キワがとってもハッキリクッキリしている個体を指しているはずです。
 レッドビーは色の濃さがまちまちです。同じ兄弟で同じ柄をしていても、全体的にぼやっとしていて色が薄い個体もいれば、ペンキを塗ったように色が濃いものもいます。
 レッドビーは柄よりも色がどれだけ濃く、くっきりしているかの方が値段に影響を与えます。
 要は「モスラの丹頂」でも体が透けて見えるような個体は喜ばれません。(エビちゃんたちにはどうでもいい、人間の都合ですが・・・)
 ちなみに、色の濃さではなく柄を「A,S、SS」などで表す場合もありますので、日本全国共通した区分ではない事を覚えておいてください。




以下は、その他の区分に使われる言葉です。
これらを混ぜて使う事で更に分類が細かくなり、初心者には訳がわからなくなってくるはずです。

@麻呂(まろ)
麻呂(まろ)
麻呂(まろ)










A赤足・白足 (あかあし・しろあし)
赤足・白足(あかあし・しろあし)













B白ヒゲ・白髭 (しろひげ)
白ヒゲ・白髭 (しろひげ)






C白しっぽ・白尻尾・白尾
白しっぽ・白尻尾・白尾











D顎つながり(あごつながり)・カマつながり
顎つながり(あごつながり)・カマつながり











色に関する区分もあります。
黄色やクリームがかった白色と比べると明らかに純白な「ピュアホワイト」「純白」などと呼ばれるものがあります。おなじ兄弟でも黄色っぽい白と純白が生まれてくることがあります。
純白系は夜間など明かりがない環境でも色抜けしない個体が多いです。(通常の生物がそうであるようにレッドビーも光がない環境では通常は色が薄くなります。)
















「太バンド(ふとバンド)」はその名の通り、頭、お腹を通っている赤いバンドが、太いものです。
太バンドでもお腹の赤いバンドが途中で切れていたりして「太バンド」と呼んでよいのか分からないものもいますが、脱皮で柄が変わったりするためひとくくりにして「太バンド」としています。(Vラインやタイガーの表現の個体も含まれます。)
当店ではこの「太バンド」の血統から日の丸やモスラが生まれることはありません。以下のAからDのグレードとはまったく血統が違います。
日の丸のように白色部分が多く赤白の色が特にキレイなエビの作出を狙う場合には最低でも「Vライン・タイガーもしくはMIX」から始めて下さい。

お腹の赤いバンドが細くなっていて、「V」の字に見えるため「Vライン(ブイライン)」です。「Vバンド」でもいいですね。
ちょっとおしゃれに「ワイングラス」(にも見えますよね?)でもいいのでしょうが、長い名前は使いにくいのでさすがに使いません・・・
一時期、「パラソル」と呼んでいる方もいました。(傘をさしたように見えるので)
この細いバンドがなくなり、日の丸が作出されました。
「片側日の丸」は体の模様が左右対称になっておらず、どちから一方が日の丸になっており、反対から見るとV,もしくはタイガーになっている個体です。

「Vライン」はお腹の赤いバンドが1本なのに対し「タイガー」は2本、細いラインがあります。「タイガー」の名前は古くから共通して使われています。
トラの縞模様を見立てて名づけたのでしょう。良いネーミングセンスですが「2本ライン」だったならば誰でも理解できたのでしょうね。。。
「タイガー」⇒「Vライン」⇒「日の丸」⇒「モスラ」と赤いバンドが少なくなっています。

お腹の赤いバンドが背中にだけ残り上から見ると日の丸の形になっています。横から見ると赤いバンドがお腹までつながっていません。
「日の丸」以外のネーミングが思いつかないほど分かり易い名前です。
左画像の上の個体のように日の丸の真ん中が割れているのを「進入禁止タイプ」と呼びます。交通標識の進入禁止のマークと同じなのでそう呼ばれます。
「進入禁止」は「Vライン」や「タイガー」などにも現れます。なので「Vラインの進入禁止」など言います。こういう表現が初心者の方を惑わすんでしょうね
下の画像のように日の丸がまん丸でなく小さくなった個体もたいてい日の丸として扱われます。
この日の丸が更になくなり背中が白い部分のみになった個体が「モスラ」になります。
当店では、ちょっとだけ赤い部分が残った個体を「上物日の丸」として販売しています。
さらに日の丸には尻尾の付け根の赤いバンドもまん丸になった「W日の丸(ダブルひのまる)」もいます。
この分類を使う場合は背中の赤バンドのみまん丸で尻尾の赤バンドは下までつながっているのを「日の丸」、背中も尻尾の付け根の赤バンドもまん丸のを「W日の丸」として分類しています。
これを組み合わせて「W日の丸の進入禁止」など細かく分類すると、もう大変ですが、ここまでこだわるハイマニアの方も少なくありません。当店でもこういった指定をして購入されるお客様もいらっしゃいます。

背中の日の丸がなくなり背中が真っ白になったものです。
「モスラ」の由来は「映画ゴジラ」のモスラに見立てたものです。どなたが命名したか知りませんが遊び心のある良いネーミングですね。
尻尾の付け根の赤バンドもないものを「完全モスラ」と言って区分する事もあります。「完全モスラ」は尻尾にも赤い模様がなく頭より下はすべて真っ白です。
当店では区分していませんが、お好みがありましたらお申し付け下さい。できる範囲でお好みの個体を発送致します。
さらに、頭部の赤いバンドまで少なくなりまん丸になったものを「丹頂(たんちょう)」と呼びます。
丹頂は金魚の丹頂をご存知でしょうか?頭部に赤丸がありその他の体部分は真っ白です。そこからきているのでしょう。ちなみに金魚の丹頂は「丹頂鶴」からの由来です。
「丹頂」は簡単には見られないと思います。

頭部の赤いバンドの中に白い点がでる事があります。この白点を「麻呂」と呼びます。
麻呂は平安時代などの日本の貴族、皇族などが眉毛を丸く書いているのを社会の教科で習ったと思いますが、あれです!
見た目が麻呂っぽいので麻呂です。このネーミングもいいセンスです。
麻呂は1つのこともあれば4つ以上あることもあります。
左画像上は4つ麻呂がある「4つ麻呂(よつまろ)」です。良く見ると上の2つの麻呂がつながっています。(画像では分かりませんが反対側にもう一つ麻呂があります。)
このように麻呂がつながると「麻呂つながり」と呼ばれます。
下の画像は麻呂と麻呂ではなく、麻呂と体の白い部分がつながっています。
こうやって少しづつ白い部分の面積が多くなり、「モスラ」や「丹頂」になっていきます。
初心者の方のために解説をつけますが、白い部分は成長によって広がるのではなく、遺伝子によって決まります。
なので白い部分を広げるために、交配という血の掛けあわせを何代にもわたって行うのです。
この麻呂のつながり方で、残った赤い部分がハートの形に見えたりバットマンのマークのようになったりと変化して、この部分にこだわるハイマニアの方達を喜ばせています。

画像の個体のように、足にまで色がのっている物を指します。
個体によって第一関節までから画像の個体のように足先までのる個体とさまざまです。
通常は足は透明です。
また、赤だけではなく白色の足の「白足」、第一関節は白でそれから先は赤など個体により差があり、これもハイマニアの方を喜ばせます。
横文字にして「レッドソックス」「ホワイトソックス」と言うこともありますが、他の種類のエビに使われているため適当ではないかと思います。それにレッドビーシュリンプは日本発祥のものなので漢字の名前が似合っていると思うのは私だけでしょうか?

上から見ると良く分かりますが、頭部から突き出ている2本の、ヒゲが生え出している部分に白い色が着いているのが「白ひげ」です。
白ひげと言っても触覚(長いヒゲ)が白いわけではありません。そこのヒゲまで白くなる個体がいればそれは大発見です。
足に色がのる個体はヒゲにものりますし、体全体がかなり白いはずです。どこか一部分だけ白いと言うのはあまりありません。

上の「白ヒゲ」の個体を見ていただければ分かるようにしっぽも白い個体が「白しっぽ」です。
左の画像のようにほぼ透明なしっぽの個体は最近ではあまり見かけません。
モスラなど白い部分が多い個体が多く作出されるようになって、しっぽも白か白と赤の個体がほとんどになっています。

頭部の下の部分(足が生え出している部分)の赤いバンドがなくなっているもの。体の白い部分と頭部の白い部分がせり込んできています。
これが徐々に広がってきて、頭部上部の麻呂が広がる事によって丹頂に近づきます。

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スノーホワイト (白エビ・突然変異個体)について